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中古の活魚水槽【購入する時は要注意!チェックすべき事】

中古の活魚水槽選びの注意点

 

中古の活魚水槽を入手する事は、初期費用を少しでも抑えられてお得に活魚を取り扱う事が出来るひとつの選択肢です。
ですが、中古品にはリスクが必ず伴います。
しっかりと確認すべき事を覚えておきましょう。

活魚水槽の中古品購入する場合に注意すべきポイント

後で後悔しないように、中古の活魚水槽を選定する際に注意すべき事を把握しておきましょう。
水槽の耐久性や見栄え、長期的に活魚水槽を使っていく前提でおさえておきたいポイントをご紹介します。

水漏れの有無を確認する

中古の活魚水槽を購入する際に大前提となるのが水漏れが無いかどうかです。
いくら安くで売られていても、購入段階で水が漏れていては水槽として機能しません。

プロの活魚水槽業者に補修・修理をしてもらう方法もありますが、コスパが悪く時間もかかります。
自分で水槽を修繕するのも手段としては考えられますが、リスクが高く、何かあった場合は全て自己責任となります。

 

大きなキズが無いか確認する

中古で活魚水槽を購入する場合は、少なからず小さな傷が入っています。
お店の内装を新装する場合や、お客様からよく見える場所に水槽を置く場合は、キズは少ない方が良いと思います。
フランジや水槽面に入っている傷をみてまわりましょう。
多くの活魚水槽はアクリルもしくは透明塩ビで作られています。

 

水槽の傷を目立た無くする方法

水槽のキズを少しでも目立ちにくく自分でリペアする方法もあります。

 

水槽面をペーパーや研磨剤で磨く

中古の水槽を磨く
中古の水槽をバフ等で磨く

特にキズが付きやすいアクリル水槽であれば、「アクリルサンデー」等の研磨剤を使用してキズを消す事が可能です。大きな傷の場合は、耐水サンドペーパー等で粗めの順番で磨いていき、最後にアクリルサンデーの研磨剤で磨いて仕上げると美しく直す事が出来ます。

レジン等でパテ埋めをする

水槽の素材に近い、透明な近似素材を使ってパテ埋めをする方法もあります。
レジンや透明系の樹脂で深い傷を目立ちにくく埋めてしまうという方法です。
ペーパーや研磨剤で磨くより難易度は高いです。

水槽内を水で満たすと目立た無くなる

細かい傷、特に水槽内部の傷であれば水を満たす事によって目立ちにくくなります。
自身が納得いくレベルの傷がどうか、水をかけて確認してみるのも一つの方法です。

水槽の底に底砂や底板を敷く

使用している際にもキズがつきやすいのが水槽底面ですが、底面は化粧砂利や底板などを敷く事によって隠す事ができます。

 

活魚水槽本体や濾過槽にクラック(ひび割れ)が無いかチェック

クラックが入った水槽
クラックが入った水槽

活魚水槽にクラックが入っている場合、その箇所から一気にひび割れが広がって水槽が崩壊したり、パワーの強い大型活魚の体当たり等に耐えきれない可能性があります。
アクリルや塩ビも長く使用すると徐々に劣化していきます。光に含まれる紫外線等も劣化の原因となります。
特にアクリル水槽の場合、接合部分からヒビが入る事が多いので、水槽の角はよく見ておく必要があります。
底面と側面の接合部も入念に確認した方が良いでしょう。
クラックが入っている水槽はいくら安く販売されていても、リスクを考えると諦めた方が良いです。

ガラス製の活魚水槽の場合は、角のコーキングが切れたりしていないかしっかり確認しましょう。
コーキングが劣化したガラス水槽はコーキングを打ち直せば使用は可能ですが、リスクを考えると辞めておいた方が無難です。

 

修理済み(補修済み)の中古活魚水槽にも注意

実際にお客様のところで起こった事象をご紹介します。
この画像の水槽は、一度割れたものをお風呂用の補修材で修理した活魚水槽です。
割れた箇所を補修した中古の活魚水槽
割れた箇所を補修した中古の活魚水槽
一度漏水のテストをされたとの事でしたが、後々水漏れをおこした例になります。
特に補修した水槽や修理した水槽は、一時的な漏水チェックでは不安がのこります。
満水にして暫くチェックしたりポンプ関係を試運転して不具合が無いかどうかをチェックする必要があります。
不安な場合は、一度割れた水槽やクラックの入った水槽は諦めましょう。

ひび割れた中古水槽をどうしても使用したい場合

大型の水槽や生簀の場合特に、新しいものや状態の良い中古品を入手するとなると高額になる事があります。
どうしてもひび割れた水槽を再利用したい場合は、見た目や機能性を二の次に考え、FRP防水をしてしまう方法があります。
FRP防水は、プールやエクステリアの水回り等に使用される防水方法で、業者に依頼すれば防水保証を付けてくれる事もあるほど定番の防水施工方法です。
自分自身で行うにはハウツー動画等で理解する必要がありますが、どうしても節約する場合はこの方法が一番耐久性が高く、コストパフォーマンスが良いと思います。

 

水槽用クーラーの動作確認やスペックの確認

活魚水槽とクーラーを中古のセットで買う場合、クーラーもしっかりと確認します。

  • クーラーの電源が点くか
  • 設定温度通りに冷却されているか
  • 設定温度と実際の水槽の温度に差がどの程度あるか
  • 過去にどれくらいの期間使用していたのか
  • 冷却能力はどのくらいか(水量に対しての性能)
  • 不足パーツが無いかどうか
  • メーカーの修理対応が現在もされているか
  • 異音がしていないか

など

他には、活魚水槽の製作された年代によっては、クーラーが水槽と一体になっているものもあります。

中古の活魚水槽 クーラー一体型のタイプ
当社で回収した中古の活魚水槽(クーラー一体型のタイプ)

その場合は水槽を独自に製作した製造業者でなければ修理出来ない可能性があります。
更には、サーモスタット(温度調整機能)が無いクーラーを搭載したものも存在するので注意しましょう。

ポンプの動作確認

活魚水槽がオーバーフロー式の場合は、水を循環させる為のポンプの動作も確認しておきましょう。
※オーバーフロー水槽等、活魚水槽の構成はこちらに記載しています。

ポンプが故障していると、オーバーフロー水槽の場合、ろ過循環が機能しません。
中古のオーバーフロー水槽セットを購入する場合はポンプの有無、動作の確認を必ず行いましょう。

殺菌灯の動作確認

水槽設備に殺菌灯が付いている場合は、殺菌灯の動作確認が必要です。
殺菌灯は器具自体の動作チェックと、UV灯(紫外線ランプ)の球が切れていないかどうかを確認する必要があります。
確認方法としては、電源を入れて

  1. UVランプが点灯している→動作OK
  2. UVランプが消えている→UV灯を新品に交換してみる→点灯→動作OK
  3. UVランプを新品に交換しても点灯しない場合→NG

となります。

殺菌灯が動くかどうか、購入元に確認する必要があります。
購入後の動作確認も上記のやり方でチェックする事ができます。

 

エアーポンプの有無と動作確認

活魚に酸素を供給する器具として、エアポンプ(ブロワー)が必ず必要です。
活魚水槽とセットで販売されている場合、動作をチェックしましょう。

エアポンプの動作音はするけど、空気がほとんど出てこないケースがあります。

・ポンプ自体が老朽化しているケース
・エアポンプの中に空気が吸い込まれる入口のフィルターにホコリやゴミが詰まっているケース

フォルターが詰まっている場合は、フィルターの掃除や交換で改善される場合があります。
どうしても排出量が少ない場合は、エアポンプ自体を新品に交換する必要があります。

 

活魚水槽の機材のサビを確認

中古の活魚水槽の錆びを確認する
サビや劣化の度合いを確認

活魚水槽として使用されていた水槽は、塩水が必ず飛散しています。
クーラーや周辺機材が付いている場合はコンセント等の金属部の錆びや、水槽キャビネットが金属製の場合も錆びの度合いを確認しましょう。
少し磨けば大丈夫そうなものは見逃しても良いですが、原型がわからなかったり積層しすぎた錆びは機能に支障をきたす可能性があります。
点検した時は動いていても、使い出してすぐに調子が悪くなったりなど。

キャビネットが拉て水槽が割れたり、電気回りがショートしたり、最悪の場合は発火のリスクもあります。

水槽の寸法をミリ単位で確認する

活魚水槽をいざ搬入・設置する場合に、寸法はミリ単位で確認しておくに越した事はないです。
事前に水槽の寸法を測っておく事で、搬入経路で詰まったり、設置場所が以外と狭くて後々使いづらくなる等の障害を避ける事が出来ます。
活魚水槽の場合、観賞用の水槽と違って特注で製作された水槽が多いので、規格サイズでは無い場合があります。
大体の寸法でと言わず、しっかりと水槽やキャビネットのW(幅)D(奥行き)H(高さ)を把握しておきましょう。

水槽の重量を確認する

寸法と同様に水槽の重量も、活魚水槽の設置で大切な確認項目です。
2階以上の階層に水槽を設置する場合、建物の構造を把握し、
建物の管理会社に承認をとっておく事が後々のトラブル防止に繋がります。

2階以上の物件で、大型の水槽を設置する場合は必ず承認を得る必要があると心得ましょう。

 

通販で活魚水槽の中古を買う場合

中古の活魚水槽をインターネット上で入手する場合は、前述した内容の確認が難しい場合がほとんどです。さきほどの注意点を元に信頼出来そうな業者を見つけ、できる限り質問するのが良いです。

ユーザー目線で多くの写真をアップしている

傷や錆びに関しての判断材料になるのが写真の多さとその説明の詳細さです。
しっかりとダメなところは出し切って、納得いったものを購入してもらう誠実さが大切です。
沢山写真があれば信頼できる材料となります。

修理保証が付いている

中古の活魚水槽など、特に初めて購入する方は不安です。
売り切りで終了!ではなく、しっかりとアフターサポートが一定期間付いているかどうかは何を買うにしても重要です。

比較的近所にある

通販であれど、活魚水槽が車圏内であれば実物を見にいくのも一つの手段です。
実物を見て説明を聞くに越した事はありません。

送料に注意しましょう

安くて状態の良さそうな中古の水槽を見つけても、送料で総額のコストが高くなる場合があります。
勢いに任せて購入せず、トータルの費用を算出してから購入に踏み切りましょう。

 

水槽業者から購入する場合

水槽業者なら、しっかりと点検を行い漏水チェックやキズの有無や、場所までしっかりと表記してあるはずです。
信用度の高い業者であれば、購入後のアフターサポートやアドバイス等も行ってくれる確率が高いというメリットがあります。

デメリットは、個人間の取引よりも少し割高になるケースがあります。
神経質な方は水槽業者から購入する方が良いかもしれません。

 

オークションやフリマで個人から購入する場合

個人間での中古水槽の売買は、一番安く入手しやすい方法です。
その反面で、トラブルやリスクが多いのも事実です。
水槽の売り手側の認識と購入側のイメージがずれていた場合、気持ちよく取引が成立しない場合があります。
デメリットを理解した上で、不安な場合は入念に出品者に質問するなどして確認し、購入するようにしましょう。

 

中古の活魚水槽を購入する時のまとめ

改造前の中古活魚水槽

活魚水槽で中古品を買うという事は、「誰かが使っていたものが売られている」という事です。

「誰かが使っていて使うのを辞めた」には理由があります。
その多くは「お店が潰れた」「活魚水槽の管理が難しかった」「活魚水槽が場所をとりすぎていた」

など様々ですが、特に多いのは最初の2つです。

それを踏まえた上で

  • 水槽自体の不具合(水漏れ・ひび割れ・キズ)の確認
  • 付帯設備の動作確認(クーラー・循環ポンプ・殺菌灯・エアポンプ)
  • 寸法や重量の確認(搬入や設置の際に必要)
  • プロの業者と個人同士の取引で購入するメリットとデメリットの理解

をしっかりと納得できる形で確認しましょう。

長期的に活魚をしっかり長く健康に生かすために必要な事は、正しい仕入れと正しい「心臓部分」です。
その心臓部分というのは水を浄化する仕組みの部分です。

価格が安く見える中古の活魚水槽ですが、長い目で見たときにどうなのかという事もしっかりと考える必要があります。

目的は「活魚を健康に美味しくストックする事」であって、
「活魚水槽を中古で安く手に入れる事」は途中経過にすぎません。

 

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